長期戦の感染対策

お題「あなたが行っている新型コロナウイルスの対策方法」

 

初回の緊急事態宣言からもう1年、中国で騒ぎになったころからもう1年半が経つ。去年の4月なら非常時に使える体力が残っていたため社会全体で学校を閉じ10万円を配るほどの強い対策を行えたが今はそんな事はもはやできやしない。

 

実際にクラスターが発生し、目の敵にされた娯楽業界は疲弊している。学校のカリキュラムは遅れ、クールジャパンで呼んでいた外国人観光客の宿泊者は2020年5月時点で前年の、3%減ったどころか3%になったという。

 

どうにも『ニューノーマル』の語は『ニュースピーク』を連想するので大嫌いだが、1カ月あるいは1カ年の対策でも終わらないとなると、非常の中に日常を見出すことが必要である。

 

長きにわたる感染対策を完遂するため、私はメリハリをつけることにしている。この語は集中する『ハリ』を作る文脈で使われがちだが、ここでは手を抜く『メリ』の方を確保して体力を温存することを重点におく。

 

外食にもカラオケにも喫茶店も避けず、しかし一人で比較的空いている平日昼間を選んで大いに楽しむ。人込みに埋もれる繁華街でもなければ、空の下ではマスクを外して好きに呼吸する。大学生活ではそのオンライン化の指示に従い、対面化の動きがあれば満員電車は嫌だと抗議して次の感染の波が来るまで時間稼ぎをする。

 

家では少しでも体調が悪ければなるべく家族に会わず一人で行動し、オンライン化にかこつけて精がつくようにんにくを炒めてほおばる。

 

これが一つの、感染対策社会の下での生き方である。