中庭ぐるぐる

我が母校では中3と高3がそれぞれ使えるスペースがあって、廊下を挟んで数メートルのそこに休み時間ごとに繰り出して日光を浴びたものだった。

 

中学生は学年が上がるごとに階数も上がり、高校生は時間経過で階を下りるようになっていて、つまりは中3では中学棟最上階のバルコニー、高3では高校棟の一番下の中庭(1回には教室が無いのでそれぞれ4階、2階)をほとんど占有できる。

 

人間は狭い空間に高密度で閉じ込められ続けると気の知れた相手であってもコロナ関係なくストレスを感じるもので、アチアチの真夏以外で10分休みによく外の空気を吸いにいったものだ。

 

中3のバルコニーは木目調のプラ板だが、図書館の真上にある2回の中庭では一部本物の木の床が残してあって、庭師が小なれど緑豊かに整備してくれてある。

オリーブなんかもあるが気候か花粉か何かの関係で身はならないそうだ。といっても流石に硬葉樹林の代表的樹木とされているだけあって乾燥によく耐えるため扱いやすい面もあるらしい。

 

その中庭の、丁度高3の教室からすぐアクセスできるところに円く盛り上がった台があって、天気のいい日には弁当を食べる事もできた。受験前などには10数人で集まって各々飯をつついたのを思い出す。

そして受験前にはストレスを和らげようとしたのか自分でも定かではないが、みんなで特定の同級生を祭り上げるかのようにお立ち台の上にのせてその周りをぐるぐる回ったものだ。写真も残してあったのだがその時のスマホが残っておらず消し飛んでしまった。残念である。

 

人間年を取るほど時間の感覚が短くなるというが、18歳の1年はとんでもなく長かったので色々と思い出があることだ。そして20歳、21歳もこれまた試験試験また試験の連続で長いこと極まりないのでいい感じに熟成されたら語ることもあるだろう。