ミートテック

この頃、親が『そんな格好では寒いだろう厚着しなさい』と口うるさく言ってくる。この言葉を聞くと冬が来たと感じさせてくれる、季節の移り変わりを実感する言葉である。

自分の実感では最高気温がまだ20℃近くあるので秋だが、最低気温は順調に下がってきていて月の後半からは最低気温が6℃や7℃になるそうなのでそこからが冬の本番だろうか。しかしまあ今年の、台風が来たわけでもないのに気温の標準がデジタルに切り替わったのは驚いたがそこからは比較的なだらかなようである。

 

さて、労働に赴くときなどに道行く人たちの服装を見ると長袖の分厚そうなコートや重ね着が非常に目につく。暑くないのだろうかと不思議な目でいつも見ている。特に電車など、もう少しすれば暖房をガンガンに効かしだすのでTシャツ一枚で十分なほどである。よくもまあ混んだ電車でもコートやらダウンやらを脱がずに快適そうにいられることだ。案外服の2,3枚下は汗だくかもしれないが。

 

しかし実際は、Yシャツやら半袖のポロシャツやら一枚で平然としている自分の方が不思議がられているらしい。実際に今くらいの昼間ならTシャツ一枚(下は習慣的に長ズボンの綿パン)で問題なく外出できるのだが。

どうやらこれは自分の目方が重いからであるらしい。体積が5割増しになっても面積は5割も増えないので、熱が逃げにくい。自分などは分厚い皮下脂肪で中身を厳重に守っているので更に寒さに強い。これを『ミートテック』という。普段からヒートテックならぬミートテックを着ているので服は薄着でも平気なのだ。

 

しかし耳や指先などは脂肪がつかないうえに四方から熱が逃げるので他の人たちと変わらず冷える。これはしかたがない。

 

【追記】12月の下旬の後半になって最低気温が0度の線を反復横跳びするようになると流石にこたえる。室内でもYシャツの一枚くらい欲しくなるこのごろである。