教習所:実用道交法基礎

私は普通自動車免許持ちである。車で移動したくなった時にできるよう、30万円ばかりを突っ込んで免許を取っておいた。身分証明なら原付を1万円足らずで取得(非常に難関の試験なので2浪か3浪したが......)して足りるので、単純に自動車を転がすためである。しかし自動車というものは何につけ大層金のかかることかかること。まあこれは後日記事にすることとしよう。

 

さて自動車教習所では学科と実技(運転)の2つをこなしていくこととなるが、学科の方はひたすらスローペースで単調な授業であった。教官の先生は日々同じことを教えているだろうに欠伸の一つもしないのは流石といったところ。

 

公立中学校の授業はこのようなものだろうか、確かに興味本位で行った授業参観ではこんなだったな、などと思いながら一時間内職をしながらまじめに座っていた。脱落者が出ては困るので公立中のようなペースになるのは当然であろうか。

 

とはいえ大学の講義に慣らされた我が身には辛いことだ、と平易極まりない記述で書かれている教本のページの隅々を見ていたら基となった道交法の条数が随所に書き込まれていた。教習所の学科は実際のところ法学の道路交通法の講義であったのだ。誰でも免許が取れるよう、平易に平易にと語彙が減らされ学問の要素が隠されて不明瞭になっているのは仕方がない。

 

それに気づいた後は何回か元の条文をe-govで表示したものを手に教官に駆け寄って質問したりもしつつ(望む答えが得られることは少なかったが)、教養として法学のさわりのさわり、実用道交法基礎とでも言おうか、を学んでいると思って少しは楽しく過ごせた。

 

あと思い出すことといえば、呼吸器内科や外科の教員方が煙草の害をひたすらひたすら主張するのと同じように自動車の教官が飲酒の害を毎回のように説いていたことだ。立場が変われば対策すべきものも変わる。逆に煙草を吸っても運転はできるからか教習所では煙草の害は扱われず、大学では飲酒もやはり健康を害するので煙草ほどではないが嫌われるのが対照的で面白いところ。

 

 

 

【報告:試験の準備をするため近いうちに隔日更新となります】