お茶挽き(お茶挽き)

喫茶の文化は長く深いが、オンライン授業系男子大学生がひとりで楽しむにはバッグ入りのもので気軽に味わうのがよい。

 

そこから立ち上る文明の勝利の香りや味の楽しみさえ捨てて、水道水の味付けフレーバーもしくはカフェイン源として茶葉を摂取するときは成分がよく出るように粉にひくことがある。

 

業務スーパーで買ってきたグラム単価が豚バラくらいの安いお茶を、まずはすり鉢で粗くすってから茶葉専用のミルにいれてひたすら回す。大きな太巻きくらいのサイズで、上から茶葉を入れるとセラミックの石臼(セラミック臼?)に入り、人力で粉々にされて下の透明な受け皿にたまる。

 

挽き終わったら下の調節ねじについた粉茶を、ミルをテーブルにぶつけることで落としてから1個2円の紙コップに入れる。初回は成分が良く出るよう湯を注いで飲むが2回目以降は水でも割と出てくる。なにせ表面積で言えば相当多いのだ。一瞬で抽出される。

 

文化の度合いが低いように思われるが、本格的な茶は自室で下着のシャツ一枚でオンライン授業を聞き流しつつ飲むのに適していない。いい茶は相応の場所、服装、茶請けがあってこそだ。

 

ペットボトルの綾鷹濃いめあたりでもよいのだが、毎日500mlぽっちを飲む茶としては高いので茶葉の形で買うことにしている。ペットボトルの茶はその保存性こそが華であるし。