大学の思い出:履修選択

医学部の1回生の楽しみのひとつは比較的自由な履修選択である。2年以降は1日1時限単位で全員統一された講義を受けることとなる。解剖学は鬼単だから回避する、などという自由がないのは真っ当であるが。

 

4月の頭ごろにこの話をすれば良かったのだが、あと1年寝かすと色々忘れてそうなので今書くことにする。

 

履修登録は専門のポータルサイトで行う。必修の諸々で6割くらいは埋まっていて、残りの4割程度に何を入れるか選ぶ形式となる。更に選択必修といって複数の内ひとつは取らなければならない種類の講義もあるので実際の選択肢は更に狭まる。

 

更に単位数の下限も定められていて、人文科学、社会科学、自然科学の枠それぞれの下限と全体の単位の下限を満たさないといけない。自然科学は医学部専用の必修講義で充足していて、人文と社会でそれぞれ選択履修すべき分と自由枠だが何かしら取るべき枠があったと記憶している。

 

医学科100人少しに多様な人文科学や社会科学の講義を提供しがたい為か、もとの法人が同じ京都府立大と、近所の国立である工芸繊維大との共同講義が選択のかなりの部分を占めていた。医学部専用の講座もきちんとあるが、月曜午後の共同講義の方に種類の数ではどうしても劣る。普段見ない顔との交流も少しはあって中々オツなものであった。

 

毎日16時まで大学にいると週20コマ、それを基準にすると少し単位数に余裕があるので前期はリスク回避の為に20コマ埋めて全部取った。後期は単位の余裕を持ちつつ、ラテン語の講義を覗いたり1限の朝を贅沢に(当時)家で過ごしたりしていた。

 

それにしても今思えばよく、8時前に家を出て1時間かけて通学できていたなと思う。ステイホームでなまった身体では不可能だ。