新歓

大昔、ファイザーのワクチンの1回も打ってない者どもで集まって食べたり飲んだりすることが容認されていた時代、つまり3年前、大学で新入生を歓迎する新歓は新学期早々のビッグイベントであった。

 

それこそ新年度初日の1日とか2日にお花見ハイクなどと称して学年の大半を集めて花見と顔合わせを行い、各部活がそれぞれ連日で新歓を行う予定表を載せた部活紹介プリントを配布し、新入生はそれを基に予定を組み新歓をハシゴしていく先々でただ飯に与るのであった。またその時から規則で、成人済みでもアルコールをぶちこめはしないものの飲み会に連れて行ってもらうこともあった。(同法人の府大で大きな不祥事があった影響)

 

特に大規模な運動部ではバーベキュー会を開いたり、あるいは部活体験でも個人ではしにくいようなスポーツをやっている所では体験そのものが大掛かりなイベントであったりしたものだ。ボウリング会なんかもあった気がする。飯の他にスイパラなんてのもあった。

 

あるいは上の学年が大学周辺の店の紹介を兼ねて個人的に飯に連れて行ったり、昼休みに(講義をすっぽかして)1年生用の1km少々離れた校舎に宅配ピザとドリンクを大量に持ち込んでピザパーティーと洒落こんだこともあった。

 

食べることが多いとはいえそれ一辺倒ではなく、盆地である以上市街地の近くに山や寺が、それも世界遺産とかにもなっているような有名なのがそれこそ山ほどあるためそこに連れて行ってもらえたのも記憶している。

 

翻って今年は新歓の解禁がしばらく先で、そのうちに解禁されたとてよほどの奇跡がない限り会食が解禁されるとは到底思えない。新歓費は皆それなりに負担だったと聞いているが、飯代が無ければ非常に軽いものとなる。なにせ豪勢な部活では叙々苑まで連れて行くところもあったほどだ(自分は叙々苑をやっていた部活には興味が湧かず行かなかった)

 

自分の世代だけ新歓による利益を享受しつつ後輩を持てなさなくてもよい、持て成してはいけないことになったのはおトクな反面寂しいことでもある。せめて今年の冬には、ここ2冬のインフルエンザ位に例のアレの勢いが落ちていればな。それとも全員感染する方が先だろうか。