異常キャンパスライフ

自分はぎりぎり1000年代ではない2000年の生まれで、2019年度から今の大学に在籍している。ただ、最初の1年は今とは全然違う異常なキャンパスライフであった。

 

まず、ものを触ってナンボの実習ならば、喋ってナンボの英語その他の外国語ならばともかくパワポのスライドショーで済むような科目も全部が全部学生を京都の奥まで毎日毎日呼びつけて行っていた。 駐輪場代もあわせて交通費が月に2万くらいしていたが大した配慮は無かった。大学生の定期券は社会人向けよりは価格が抑えられているが、中学生の頃の定期よりはだいぶ取ってくる。

 

そしてマスクの一枚も無しに顔を突き合わせて交流をひっきりなしに行っていた。自分も運動部とはどんなものだろうと入部して毎週練習に励んで時折股間に飛んでくるボールを避け損ねて悶えたものである。部活と言えば、名古屋らへんを境にして西半分の医学部の運動部が集まって大会を開く西医体なんてのもあって、自分の年は確か兵庫の山奥だったか、に連れられて声を張り上げて応援をしたのも覚えている。

 

マスクや手洗いうがいの重要性もよく啓発されてきたが毎年インフルエンザ(ほぼ死語)が流行して肺炎で死んだお年寄りのニュースが流れてきても特別気にはされなかった。冬はそういうもの、であった。今のアップデートされた視点から見るとかなり罪深い。

 

ほぼ2年前に志村けん氏が亡くなってから、あれよあれよという間に現在のキャンパスライフが整備されて今に至る。2020年代のキャンパスライフはお金や時間の効率が良くて素晴らしいが、将来の老いさらばえるまで終わらない労働への準備という面では旧来の異常キャンパスライフに劣る気はする。端的に言えばふぬけてしまった。医者の仕事も顔出し無しの実家からオンラインだけで済まないだろうか。済まないだろうなあ。。。。。。