顔面の保守

コンタクトレンズをつけるため鏡に寄った時、意外に顔の皮が老けていて驚いたことがある。といっても思い当たりが無いわけもなく、雑に扱ったツケが来たものとして受け入れている。

 

そもそも顔に油を塗る文化を受容できておらず、油分を抜いてさっぱりすることを求めるので乳液や日焼け止めの類を塗ることを全くしない。むしろ洗顔の際は石鹸で数kgの圧をかけてこすり、震える五枚刃で引っ搔くのが常である。

 

そして最近覚えてしまった悪癖として、消毒用エタノールをキッチンタオル(紙)に染ませて皮脂をぬぐうことがある。仮にも有機溶媒の端くれであり、垢も脂もごっそりと取り去ることができて心地が良い。別段その後の保湿などはしないので相当ダメージが入る行いだが、顔に脂が浮いた感じがする方が不快で、自室に水道が通っておらず洗顔に降りるのも少し面倒なのでついついしてしまう。

 

体形やファッションの類も含めて、見た目の保守が生活の質にあまり関係しない属性で良かったと心から思う。しかし今後は、広義の接客業を本業とするからには少しは気を配った方が良いだろうか。