肋骨除去術

ツイッターを眺めていると、美容のために肋骨を抜いた人がウエスト細くて綺麗なので自分も抜きたい、という旨のツイートが流れてきた。最初は旧約聖書のアダムにでもなったつもりかと思った。

 

現状日本の医学部では保険診療に関係する事ばかりを学ぶ、国試がそうなので妥当だが、ので美容の知識はかなり手薄である。それに近い、あるいはそんなに遠くない分野として形成外科を少し学ぶくらいだろうか。

 

そこで調べてみると肋骨を取るといっても脊椎から切り落とすようなものではなく、一番下の第12肋骨とか第11肋骨の肋軟骨だけを落としてしまうようだと分かった。確かにそこの支えを取ってしまえばいくらか細くなるだろうが、他の肋骨を折ってしまった時に呼吸機能に問題が出ないか心配である。

 

自分などは容姿はそこまで気にせずに生活できる、少なくとも配慮が皆無ではないと示すことができればコロナ前でもふつうに暮らせていたが、自らの容姿でもって社会を渡る人たちにとっては至上命題であることは理解できる

 

特に百貨店など、地下の食品店と最上階の飯屋、あと上階にちょろっとあるインテリア屋を除いた中腹の大半が容姿関連である。駅前に広い土地をとる百貨店の面積の半分くらいがそれだと思うと重要性を察したくなくても察せてしまう。

 

しかしまあその為に肋骨の一部を取ってしまうのはどうなんだろう。少しついていけてない部分がある。人は健康のためにのみ生きるのではない、と言ってしまえばそれまでだが。