西医体・東医体

例年、夏には『西医体』『東医体』という医学生の運動部が集まる大会がある。医学生だけに対象を絞っている理由は4年制の大学生と人生のリズムが合わないこと、卒後に向けた交流も目的としていること、そしてスポーツ一本槍で大学にも入ったような人にご遠慮いただくためであろうか。

 

去年一昨年はコロナで中止していたものの、今年は春ごろにコロナが収まりつつあったため行う流れになっていた。しかし6月ぐらいにできるできないで揉め、そして今7月からまた感染爆発しだしたことから実施が危ぶまれている。

 

ホテルや会場の予約は直前にとはいかないので前々から部活費を出してあれやこれやとしていたのだが、実際に開催できなければキャンセル料がかかって大変なことになる。こういう時は大学が音頭を取ってくれればと思うのだが大学当局も責任を回避したいようで立場があいまいである。7月17日時点ではやる風だがいつ撤回されるか分かったものではない。一枚岩ではないので内部でも割れているのだろう。

 

一般の大学生は対面の部活動をやっているし、甲子園も盛況(母校が12年ぶりに勝ち上がったが東洋大姫路に無慈悲された)なので何で医学生だけ自粛なんだ、とリプライ頂いた。大学生が課外活動をやって何がいかんのか、と。特に5,6回生がポリクリ(ドイツ語)で実習のために病院に無賃で出入りする以上リスクを取ってほしくないことはよくわかる。

 

医学生の寄り合いに鉄の規律は期待しにくいのもあるだろう。特に6年生などは最後のシャバだと髪を極彩色に染めてはしゃぎなさるのが常である。健康を目的として生きていない人たちが羨ましいのはそれはそれとして、リスクを避ける行動が社会的に求められるのではないかと思う次第である。そこに大学間、東西間、世代間の意地の張り合いが挟まったりしてややこしくはなるのだが。