肉体労働

今日は昼の間を、日雇いの肉体労働で過ごした。40ftのコンテナに載ってる20kgの粉が入った袋をひたすら数十センチ先のパレットに移し替えていく仕事だ。よくわからないが1枚の段ボールの上に載った状態でトラックに乗ってやってくるので、樹脂のパレットに移し替えてやるのだ。

 

しかしコンテナとパレットでの運輸というのは素晴らしいもので、だいたいのことは人力を使わないで済む。フォークリフトに乗った同年代位の兄ちゃんがあっという間に1トン近い商品の塊を倉庫の端から端まで、あるいは2階の高さまで運んでいる。

 

しかしそのパレットの荷物を荷崩れしないように固定するとか、パレットから積み下ろしするにはどうしても人力が必要になる。

燃料なしで長距離を自走し口頭で指示をだせば操作せずともなんとなく動き、山盛りのセンサー群と数gから30kgくらいまで細かい調節が効くマニピュレータを持ち、何よりピンハネ込みでも時給2000円とかで集めてこれる。こんな便利な機械は今のところない。

 

余談だが、小学生の頃にやっていたブラウザ三国志というソシャゲでスコア要素となっている人口を増やすために建てるものといえば倉庫だった。

当時はそういう設定とだけ理解して理由までは知らなかったが、今ならわかる。人力、せいぜい畜力ぐらいしかない時代の倉庫では人が山ほど必要だったに違いない。扱う量も時代相応だったろうという反論は無視することにする。

 

しかし炎天下とはいえない、梅雨入り頃の30℃で屋根がついているとはいえ外気直通、3時間働く契約だったがその半分のあたりで既にへばりかけていた。

日雇いに多くを求めないというか、客人への優しさというか、袋が破れた時の損害を考えてか、あまり怒られもせずに無理しないように言われたので休憩を増やし稼働の速度を落として、そのうえで色々と助けてもらいつつ乗り切った。

 

このために2.5Lほどの水を、半分だけ凍らせたペットボトル込みで用意したのだが1時間くらいで早々に0.5L分くらいの氷を残して飲み切ってしまい、補充へ走ることとなった。不覚である。

それで何が怖いかって、尿としてその水が出てこないことだ。汗でぜんぶ飛んでしまったらしい。3.5Lくらい飲んだあたりで体は水を求めつつ胃(と小腸らへん)には処理しきれない水が滞留するような感覚があってやや限界を感じたが時間が短くて助かった。

 

あとは、普通に汗で塩が抜ける分にはこれが体から塩を減らす本当の減塩だと笑っていればいいが、L単位で急に抜けて、それを真水で補うとなるとしんどくなる。深部覚の一部として、頭で『塩気が足りてない』とアラートが鳴らされる感覚があった。自分ぐらい身が大きいとバッファも大きいはずだが、除脂肪体重60kgに2kgの水というのも変調をきたすのに十分な量である様子だ。

 

塩飴だのタブレットなどとあるが、自分はそういうのはまだるっこしく感じられるので、普通はキッチンに置くような食卓塩を持って行って水飲み休憩のついでで逆さにして舌に落とした。普段ならこんなことすれば辛くてペッペッとしてしまうが、ただの塩がおいしく感じられてしまうことで塩不足との認識が強調される。

 

これを2回やることで低張性の脱水を回避してなんとか勤め上げることができた。多少時給が高くとも外の仕事は秋から春先に限る。