早食い

コロナ禍が長引いて2年、このところ食事を急ぐ必要が無くなった。

 

家での飯や小学校の給食はともかくとして、塾では衛生上の理由で冷やしてある弁当を雑談時間を確保しつつ15分で突っ込む必要があった。冷えてるので白飯が固まっていて、小学生の小さい口では難儀したものだ。

 

というのも、今でもそうだがむりやり冷や飯を飲み込むとつっかえて苦しくなる。1度詰まれば上から水で流し込んでやるか、あるいはこっそりゲップして落とすかの2択を、苦しさに胸を打ち叩きながら選ぶこととなる。

 

中高に大学1年では昼休みに食堂がとんでもなく混むので、その直前の10分休みに先んじて済ませておくことが多かった。2年の通学していた時は食堂の開くのが絶望的に遅いのでやむなくコンビニ飯で。

昼休み直前の2限開始から30分も遅れて開くとは悪い冗談だと思ったが受け入れざるを得ず。教室から小走り3分圏内に3分で済ませられる飯屋も無かった。

 

昔は食堂が開いているなら、終礼や否や食堂へ、廊下は走れ、踊り場は手すりを引いてイン攻め、直滑降で。息せき切って飛び込んで調理待ちに支払い。駆け上がって次コマに滑り込み。実際の食事には3分。

 

3分あれば案外食事が済むもの、調理が早くかっこみやすい丼ものをよく選んでいた。少々汁気があれば実質茶漬け。カツ丼は特に良い。汁気が多く、固形の塊も程よくあり腹持ちが素晴らしい。カレーは脂がきつくないなら実質スパイス茶漬け。スルスルと喉を通る。唐揚げ丼の安物はグニグニとしたデンプン質か脂身かでかさ増ししてて宜しくない。麺類もよいが、中高の旧食堂は昆布出汁が効いておらずてんで駄目だった。

 

できあいを買って済ますならご飯ものよりパン。温める数十秒が惜しいので。前にも記事にしたがKOHYOのコッペパンコスパ含め最高。たまに無いのが玉にキズ。その時は乾パンにビーフジャーキーを合わせて授業の前後につまんだものだった。

 

大学併設のコンビニで買ったカツ丼は最悪だった。インディカ米より粘りがない。あれがα化米ならぬβ化米か。レンチン前提のようだがそんな時間は無いので気合で押し込んだ。朝に余裕があれば牛丼を持ち込んで七味で食欲ブーストしてさらりと。

黄色いM字のサンドイッチと洒落込むならその場で。でも最近は少々の駄賃で大人をパシらせて大学の門前まで持ってこさせることもできる。

 

そんな暮らしも今は昔、ズーム配信で実質通信制。家で食べるのにタイムアタックの必要はないので、スマホを繰りつつ好きに味付けをしてのんびりと食す。感染対策も兼ねて孤食。芸事の一つもせずともよい、気楽なものだ。