算数の『見積もり』

小学生にちょっと上等な算数を教える時に、答えの数値を大まかに見積もることを教えている。例えば314×321の計算であれば大体300×300で90,000より少し大きい程度だから900,000なんて答えが出てきたら桁を増やすミスをしている、というものである。

 

特に算数ではケアレスミスに泣かされることが多く、本番で1/□となっている解答欄に1/3と分かっていながら□=1/3と入力してしまったトラウマもあってミスの減らし方には気を付けている。

数字の書き分けも大切で、例えば9と7などは9の縦棒を曲げず、7の右に短い線を下ろす書き方だと角張り度合いや横線の本数で区別するほかなく、少し雑に書くと見分けがつきにくくなる。算数の問題で数字を書かない事はほぼ無いわけで、書き方一つで点が上がるなら中々価値がある。

 

それと別の見積もりとして、文章題で常識からかけ離れた数値が現れたら疑う事も説明している。比較的数値が安定している速度を例にとり、徒歩なのに時速100kmなどと出たら計算が間違っている、と。徒歩なら速くて6km/h、自転車で20km/hほど、車は普通の道で60km/hを出し高速道路に乗ると100km/hくらい、新快速でも130km/h、それなのにたかし君の歩く速度が100km/hと高速の車についていける程だと変だろう、と。計算しなおして本当にたかし君が車より速く歩く怪物だったなら仕方ないけどそんな事ほぼないよ、と説くのだ。

 

桁違い、ではないが桁を違えた時はその誤差の大きさゆえに検出が容易なのでうまく見つけて失点を回避してもらいたいものだ。