無選手オリンピック

大阪が流行の最先端になって、東京は流行遅れになっている。

 

把握されている陽性者だけで何万人もいて病院も埋まっていて十全な医療が受けられない恐れがあるのに行きたい選手は少ないだろう。

 

ワクチンを打つにも、人間の限界を追い求めるアスリートたちに副作用を多く報告されているそれの接種を求めるのは酷である。

 

彼らの中には過酷な練習で命をすり減らす者もいるというが、健康性の象徴であり人気商売のスターである彼らが医療関係者や高齢者に優先されることには反発もあろう。

 

また、例年では選手村で濃密な国際交流が行われているという。その結果として原因不明のクラスターが発生しないとも限らない。

 

しかし中止を宣言すると違約金が何だ経済効果が何だと面倒であるらしい。皆が内心では諦めているだろうに誰も言い出せない。

 

ここはいっそ選手の招待を止め、観客も当然来させず、世界初の無選手無観客の斬新なオリンピックとすればどうなるだろう。

 

空前の放映に全世界は湧く。日本の広告技術に感動する。震災にも疫病にも屈せず開催した事実が歴史に残る。

 

感染予防のため国内のスタッフだけで作り上げることになるだろうが、観客と選手の対応は要らなくなるのでその分のコストを演出に集中して素晴らしいものを電波に流してくれるだろう。

 

無人の会場に広告だけが流れるオリンピック、開催されたら是非とも見たい。